IT職種「セールスエンジニア」とは
インターン生の平です。
今回は、日本ではまだ「営業支援」として認識されがちなセールスエンジニアについて紹介したいと思います。
そもそもセールスエンジニアって?
日本国内では、セールスエンジニアはプリセールスと呼ばれたりします。
コンサルタントともシステムエンジニアともセールスとも違った新しい位置づけのセールスエンジニアとはどういったものなのでしょうか。
セールスエンジニアは通常
1、顧客や見込み顧客に製品やサービスを説明するテクニカルプレゼンテーションを提供する
2、顧客のニーズを知り、システム用件を決定するために顧客やエンジニアと話し合う
3、営業チームと協力して販売サポートを提供する
4、注文を明確にし、配送を手配する
5、顧客ニーズに合わせて製品を変更
6、システムに問題が生じた際、クライアントが解決できるようにする
7、SEの新製品の研究開発に協力する
といったことを行います。
また、
RFI・・・Request For Information 提案している製品やサービスについての概要説明
RDP・・・Request For Proposal 顧客が最初の検討比較段階を追え、クライアントが見積もりを作成したい数社に絞った段階での依頼書
を提出するのもセールスエンジニアの役割としてあります。
セールスエンジニアって本当に必要?
ここまでではまだセールスエンジニアを営業チームに導入する利点は見えてきません。
American Marketing Associationの記事を読んでみました。
この記事は2017年7月に更新されています。
営業担当者の顧客ソリューションへの関与は販売実績上昇に繋がる
世界中の企業が顧客ソリューションを提供するのに効果的な営業を構築しようとしたが、概念や条件を高める調査がほぼされていませんでした。
そこで、企業、業界、国の5つの研究で構成されたデータセットを活用して
- 供給者と顧客の両方の視点を把握した事前調査を通して、営業担当者のソリューションへの関わりの程度を決めて検証していく
- 営業担当者、経営者、顧客等のデータを含む3つの地域調査で仮設を検証していく
このような研究をおこなったところ、営業担当者の顧客ソリューションへの関与は、販売実績を改善することがわかりました。
営業担当者の顧客ソリューションへの関与を最大限に活用するためには
- 営業担当者に、適切な製品のリスト(幅広く、深いもの)が提供するかを確認すること
- 営業部門とほかの部署との関係を改善すること
- 長期的かつ協調的な関係に投資する意欲のある顧客を見つけること
この3つが必要になってくるということです。
また、Sales force.com、Google、IBM等は、営業の販売成績を上げるためにセールスエンジニアを雇っています。
(灰色部分すべて拙訳)
この記事から、セールスエンジニアを増やし、営業として顧客とコンタクトをとり、営業の前にアドバイス、後にシステムを活用するための長期的なサポートをしていくことによって営業成績が向上するということがわかります。
営業チームにセールスエンジニアを導入することにより、営業担当者が製品のマーケティングや販売に専念することができ、各メンバーが自分の強みに集中することができます。
また、コンサルタントは「知識やノウハウ」を売り、セールスエンジニアは「製品やサービス」を売ります。そして、セールスエンジニアはシステム構築プロジェクトに参加しないため、多くの提案に携わることができます。
このように、セールスエンジニアには様々な利点があり、欧米の企業で注目され、導入されています。
現在日本ではこういった認識がまだ薄い状態ですが、セールスエンジニアに着目し、新たな人材を育てることで利益向上が見込めるかもしれません。
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