企業のAI導入のポイント

Haruka Taira • 2017-12-05

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インターン生の平です。

前記事でSales forceが最近投資したAIスタートアップ企業を分析しましたが、かなりマイナーな内容になっています。

そこで、調べているうちに気づいたことをいくつかまとめてみました。

 

顧客エクスペリエンスの向上

これまでのCRMシステムでは難しかったこと

  • コンテンツの最適化
  • ユーザーに合わせた外部データの活用
  • 顧客との会話の分析

私が調べた3つの企業では主にこの3つを強化していく流れが見られます。より顧客のニーズに合った提案をするということが求められているということがわかります。

顧客に合わせて商品やサービスを提案したり、受注処理を自動化するなど、AIを活用した機能が普及するに連れて企業に対する顧客の要求水準は高まっており、今や消費者の55%と法人購入者の75%が自分のニーズにあった商品やサービスを提案してほしいと考えている

このように、AI技術の進化により、顧客エクスペリエンス向上が期待されていることがわかります。

 

これまで、問題視されてきた営業部門とマーケティング部門の壁もまたAIの導入によって解決されるのではないかと思います。

「現場を知らないのに顧客のことはわからない」営業担当はこのように考えがちでした。リードスコアリングに強化したABMを含め、営業部門とマーケティング部門のデータを相互に活用したツールが注目されてきましたが、AI技術の進化によってこういった現場と戦略の壁をさらに低くしていくことが可能になると思います。

パーソナライズされた提案を可能に

私がZen officeの社内で勉強していて、感じることは「営業担当が顧客のニーズに合わせた提案をすること」の難しさです。顧客が求めていることと提案が微妙にずれてしまうことはどの企業でも抱えうる悩みだと思います。

また、製品購入後の顧客に対するケアも同じです。顧客がどの程度まで把握しているのかをその都度擦り合わせしていくことは膨大な時間がかかります。

わかりやすい例でいうと、例えば私がパソコンを購入するときも同じことが起こったと思います。

・パソコンの知識が浅いため、どんなパソコンを求めているかすらわかっていない

・店ですすめられた最新型のパソコンが自分にどんなメリットをもたらすのか把握できていない

・予算を上回っている

・購入したものの操作の仕方をその都度サポートセンターに問い合わせる必要がある

・サポートセンターに問い合わせたもののその都度対応する社員が違うので擦り合わせにさらに時間がかかる

これでは購入者側にとっても店側にとっても非効率であることは明白です。

こういった場合、AIでは情報のやり取りをスムーズにすることのみならず個人に合った提案を自動化することを可能にしています。

個人情報の問題

ここで一つ問題点としてあげられるのは、顧客の信頼を失うことを恐れて、顧客一人ひとりにアプローチするためのデータ活用を控えている企業が多いことです。

しかし近年、顧客にとって自分のニーズに合ったサービスを受けることは当たり前となりつつあり、顧客はデータに対する認識を大きく変えつつあります。今では、顧客は自分のデータ企業に活用されることを承知しており、その見返りとして上質なエクスペリエンスが求められるようになりました。例えば消費者の53%が、店舗またはオンラインでのショッピングエクスペリエンスをパーソナライズしてるのであれば、個人データを共有しても構わないと考えています。

デジタルが発展してきた当初は、個人情報流出の問題は誰しも不安要素として抱えていたと思います。しかし、最近では情報交換に対する前向きな姿勢が見られているということです。

 

まとめ

ここまでの話で、AI導入がどのようなメリットをもたらすかがおわかりいただけたと思います。

AI導入を行うためにはまずは社内の賛同を得ることが必要です。そのためには、最新のAIの知識を得ることから始まると思います。

企業はAI導入によって、

・営業部門ではより深い顧客リレーションを築くこと

・カスタマーサービスではインテリジェンスにより顧客一人ひとりに合った対応をすること

・マーケティング部門ではダイナミックコンテンツによりパーソナライズされたマーケティングを実現すること

というメリットが得られます。

どのシステムが営業、サービス、マーケティングの業務に適しているかを見極めるためにも、少しマイナーな内容になりますが前記事で紹介した3つのスタートアップ企業の分析を参考にしていただければと思います。

Salesforceが投資したAIスタートアップ企業①販売促進プラットフォーム「Highspot」

Salesforceが投資したAIスタートアップ企業②ビッグデータとAIを用いたCRMシステム「Squirro」

Salesforceが投資したAIスタートアップ企業③リアルタイム音声分析ソリューション「TalkIQ」

 

そして、もう一つ実際にAIを導入する際に欠かせないのは、データサイエンス能力を獲得することです。

IT部門の82%がデータサイエンスに関するスキル不足を感じているか、2年以内にスキル不足の状態になると予想しています。

データサイエンティストの雇用を増やしたり他社との業務提携を行うことにも積極的に取り組んでいくべきだと思います。

このように、一言で自社にAIを導入するといっても、気をつけるべき様々なポイントがあるようです。

まずはAIの最新情報を収集して理解を深めていくことが「顧客の時代」を戦い抜くことの第一歩なのではないでしょうか。

(灰色部分 Salesforce Research AI革命より引用)

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Haruka Taira
同志社大学経済学部4回生です。 インターン生としてZen officeで勉強させてもらっています。
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