Einstein Keynoteを振り返る。。?

Atsushi Niida • 2018-07-10

Einsteinくん

Salesforce Einstein

こんにちは。相当ご無沙汰になってしまいました。
Pardot Consultantの新井田です。

去年の11月開催のDreamforceシリーズを書いていましたが日々の業務に追われ気づけばもう半年以上経ち、もう次のDreamforceまで2ヶ月、位の時期に。。

いろいろアップデートやアナウンスもあるでしょうし、すこし情報として古いと思いますが、前回の記事で終わるのも中途半端なので、DreamforceでのEinstein Keynoteの話も参考にしつつSalesforceのAIソリューションのご紹介的な内容を書くことにします。

SalesforceのAI、Einsteinとはなにか

猫も杓子もAIAI言っている昨今ですが、有名IT関連企業ではAIへの投資がすごいみたいです。
Salesforceも相当な投資額になっているようで、あの辺り起業の投資スピードや規模は桁違いだなとよく思います。

AIとは一体なにか?仕事を奪う?儲かる?わからないと駄目?ですとかそういった話はここでは足りないので、ことSalesforceのEinsteinは、何が出来て、どうすごいのか、的なお話にとどめます。

去年のDreamforceの振り返り

まずは去年の11月、サンフランシスコで見たKeynote ”Salesforce Einstein: Blaze New Trails with AI”を簡単に振り返ります。
https://www.youtube.com/watch?v=wEUSP9AuOAo
(英語)

この時点(2017年11月)でEinsteinが発表されてちょうど1年だったようで、EinsteinのSVP&GMとして登壇したJohn Ballは、現在毎日5億件近くEinsteinを使用した予測(prediction)が行われていると発表しました。

Einsteinによる予測

またWolrd’s Smartest CRM = customer data + AI + Salesforce Platform
として、

Einsteinで進化するSalesforce

営業、マーケティング、サービス(カスタマーサポート)、EC、コミュニティ、開発の各領域においてEinsteinが活用可能としています。

これに加え、カスタマイズされたSalesforceに対してはどうか、となり、
“myEinstein”の紹介へ入ります。

 

80% are custom object
※Salesforceに存在するオブジェクトの8割はカスタムオブジェクトだそうです。

myEinsteinを使用すると、Einsteinを使用したカスタムアプリケーションを作成出来ます。

ポイント&クリックで予測を作成、またBotの構築も出来るとのことです。

U.S. Bankの事例が発表された後、 Director of Product Marketing for Einstein の肩書でAlly Witherspoonが登場、
事例を少し補足し、デモへ移ります。

デモではEinsteinの有効化から、Einstein Lead Scorringを紹介。

加えてAnalytics StudioのUIでの分析、グラフとインサイト、Einstein 売上予測を表示します。

続いてU.S.BANKのChief Analytics Officerの登壇後、EinsteinのVP、Marco Casalainaが登壇、非営利団体、College Forwardの事例を紹介します。
Collage Forwardは金銭的な理由などで大学に入れなかったり、卒業出来なかったりする学生をサポートするNPOで、登録している学生たちの退学リスクをEinsteinで予測、スコア化して優先度をつけサポートしているとのことです。

ここで予測ビルダーのデモを行い、その後College ForwardのCEO、Austin Buchanが登壇。

そしてSalesforceのSenior Data ScientistとしてShubha Nabar、Chief ScientistのRichard Socher が登壇、自然言語処理など、開発中の機能等について紹介します。

Einsteinでできることとは?

動画でデモをして説明していた内容は、主に

  • リードスコアリング、それを基にしたダッシュボード
  • 予測ビルダー
  • 売上予測
  • Einstein Analytics

の4つになると思います。

一方、先の画像を基に製品別に羅列されている機能は、、

Guide Marketers (マーケター向け)

Einstein Engagement Scoring
Einstein Segmentation
Einstein Vision For Social

Assist Service Agents (カスタマーサービス向け)

Einstein Bots
Einstein Agent
Einstein Vision for Field Service

Coach Sales Reps (営業向け)

Einstein Forecasting
Einstein Lead & Opportunity Scoring
Einstein Activity Capture

Advise Retailers (小売向け)

Einstein Recommendations
Einstein Search Dictionaries
Einstein Predictive Sort

Empower Developers (開発者向け)

Einstein Prediction Builder
Einstein Language & Vision
Einstein Discovery

Help Community Members (コミュニティ向け)

Einstein Answers
Community Sentiment
Einstein Recommendations

(※括弧内拙訳)

去年のdreamforceの時点で16個の新&パイロット機能が追加され、ここにあるだけで計18個もあります。

おそらく大まかには、デモで解説していた売上などの数字の「予測」、「レコメンド」、「評価」、「分析」といったあたりがメインの機能であり、そのAIの機能が各製品ごとに最適化された形で使用可能になっているようなイメージでしょうか。

つまり、Sales Cloudであれば、商談の確度や、リードのホット度、Service Cloudであればケースに対するベストな回答、ナレッジのサジェスト、EC等のコマースであれば顧客へ対する商品のレコメンドといった具合かと思われます。

Einsteinはすぐにでも使うべき?

Dreamforceの振り返りの通り、Einsteinは独立したサービスやソリューションというより、Salesforceの各製品(Sales CloudやService Cloudなど)に付随した強力な追加機能ということのようです。

デモを見るとわかりますが、リードスコアリングはほとんどただ有効化するだけ、予測ビルダーも数ステップで簡単に作ることができ、導入自体は結構手軽そうです。

※↓予測ビルダーに関してはこちらの記事が実際にトライしていてわかりやすいです。
SFDC:Einstein Prediction Builderを試してみました
(出典:tyoshikawa1106のブログ)

留意点としては(AIとしてほとんど常識だと思いますが)、Salesforceにデータが豊富に揃っていればいるほど、Einsteinは強力になります。
例えば商談が2000件ある中から予測するのと200件から予測するのでは正確さは全く違うはずです。
ですので、もしリードや商談などのデータが大量に蓄積されている場合、Einsteinはすごく有効なインサイトや予測、提案をしてくれると思います。

すでにしばらくSalesforceを活用していて、売上予測やアナリティクス、リードの評価、スコアリング等をさらに強力にしたい、ということであれば、大いに検討すべき製品なのではないかと思います。

冒頭に置いたこの動画が、これらの内容を網羅していてわかりやすいので、興味がある方はご覧になってみてください。(英語ですが。。)
https://www.youtube.com/watch?v=wEUSP9AuOAo

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マーケティングプランナーZENoffice株式会社
株式会社セールスフォース・ドットコム認定Pardotコンサルタント。
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