一から始めるリードナーチャリング(入門編)
マーケティングオートメーションを活用する中で重要なステップであるリードナーチャリング。
見込客を育成するためのシナリオを決めてナーチャリングキャンペーンを設計、実行するにあたって、
成功パターンを作り出すまでには非常に多くの時間と労力を費やすことになりそうなイメージが
あるかもしれませんが、少しでも効率良くPDCAを回せるようにリードナーチャリングの入門編として
はじめにやべきことを簡単にご紹介します。今回はB2Bバージョンです。
購買者の理解①(ペルソナ設計)
はじめにすべきことは、ターゲットの特定とペルソナ設計。
今回はターゲット層が決まっている前提で話を進めます。
狙うべきターゲットのペルソナ設計として、最低2パターン程考えます。
リアルであればあるほど、顧客心理に合った情報を提供できるため、以下のようなことを
細かくイメージします。
==========================
・名前
・ビジュアル(イメージ画像の作成がオススメ)
・仕事内容(できれば具体的な会社名も)
・ビジネスエリア
・立場、役職
・情報収集方法、時間帯、場所
・よく見るサイト、雑誌、TV等
・意思決定に影響を与える人物
・売上規模
・ニーズ、特徴
==========================
購買者の理解②(カスタマージャーニー)
イメージしたペルソナ毎に、「購買サイクル」を書き出す。
例)戦略設計⇒要件定義⇒情報収集⇒比較検討⇒購買
各フェーズごとに、顧客は何を考え、何を見て、どう行動するかを
仮説として書く。はじめての方はご参考までにフォーマットSampleをどうぞ。
例えば、ターゲット顧客が製造業様の場合、「戦略設計」フェーズでは
「製品の新作発表」をどのように展開すれば、認知、集客、売上を高められるか
について考え、模索しているのではないでしょうか。
「比較検討」フェーズでは必要なものが決まり、その価格や納期、その他条件を
いくつかの企業と比較して決めたいとお考えでしょう。
このように、細かく思考、心理までイメージしながら作ってみてください。
作成のポイントは、「お客様がそのタイミングで課題に思っていることは何か?」を意識することです。
ナーチャリングキャンペーンのチェックポイント
見込客の育成として、Emailを活用したキャンペーンプログラムを実施する場合
次のようなことをチェックしてみます。
□Emailは1パターンではなく、ペルソナごとにセグメント
(ペルソナの数に合ったパターンあることが好ましい)
□購買の意思決定は誰?(Emailを送る相手は起案する立場?or決定する立場?)
□提供できる情報コンテンツが揃っている
□そのコンテンツが顧客に与える価値は何か?必要な情報か。
□顧客の購買フェーズに沿って提供するコンテンツ、タイミングが決まっている
□Emailを見た顧客に「何をしてほしいか」を明確にする
□ナーチャリングキャンペーンはどのような状態になれば成功といえるか(KPIが決まっているか)
□キャンペーンの反応をチェックし、改善できる体制はあるかどうか。
□実際にテストキャンペーンは実施しましたか。
上記の内容が決まったら、実際に書き出してみます。
<顧客のフェーズ> <送りたいセグメントリスト> <いつ、何を送るか>
1._________ 1._________ 1週目:_________
2._________ 2._________ 2週目:_________
3._________ 3._________ 3週目:_________
4._________ 4._________ 4週目:_________
5._________ 5._________ 5週目:_________
ここまで決まれば、あとは
実際に顧客から反応があった場合に次はどうすべきか。営業へ通知するのか、
もしくは異なるコンテンツを送るのかなど次のアクションを決めておきましょう。
ナーチャリングの全体像~詳細設計まで可視化した上でマーケティングオートメーションツール等で
育成していくことが成功のポイントです。
可視化し、効果を計測しやすくすることで改善すべきところが明確になります。
自社で行うなら、まずは簡単に上記のようなライトなところから始めてみてはいかがでしょうか。
最新記事 by Yuki Kawabuchi (全て見る)
- DMUナイト東京vol.3開催レポート:デジタルマーケティングスクールDMUの卒業生が講演する、生のマーケティング事例 - 2020-01-17
- 先日DMUナイト東京を開催しました!多くのマーケターの方々にご参加いただきました。 - 2019-06-04
- 顧客行動を軸にしたコミュニケーション設計の考え方 - 2019-01-16