pardotを使い倒そう③Drip Program活用シーン

Yuki Kawabuchi • 2016-05-01

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pardotを使い倒そう③Drip Program活用シーン

既にマーケティングオートメーションのpardotを活用されている方は様々な活用方法を
見出していることと思いますが、今回はpardotのLeadNurturingLabでも紹介されている
ドリッププログラムの活用について日本語でご紹介したいと思います。

pardotの強力な機能として「DripProgram」があります。
こちらは簡単に言うと、予め設計したシナリオに基いて自動的に見込客を
育成してくれるものです。

例えば、展示会やイベント後のフォローや1年以上取引がない休眠顧客の掘り起こしに
活用できます。

ステップメールは既に使われている方が多いかもしれませんが、
もし、「はじめにメール①を送って、7日後にメール②、14日後にメール③・・・」
といった送り方をしているといった場合、うまくニーズにハマれば開封、クリック率は
ある程度キープできるかもしれませんが、もしニーズに合っていなかった場合、
気付けばメールを開いてもくれない・・・といったことになっているかもしれません。

そこで、ドリッププログラムは、「見込客の反応に合わせて次のアクションを自動的に変える」
ことができるのが特徴です。

はじめに送ったメールでクリックされたら次はその内容のさらに詳しいものを配信。
クリックされなかったら、別のパターンのメールを配信。
見込客の状態に合わせてタグを付けたり営業にアサインしたり、
別のリストに入れたり逆にリストから外したり、といった具合です。

もちろん最初にシナリオの設計と、リストのセグメントは必要ですが、
これに関しては結局自動化しようが手動でしようが必ず行った方が良いことなので
この機会にマーケティングプランを設計するのが長期的に見て効果を出していくことが
できるものだと思っています。

さて、そんなドリッププログラムですが、主に次のようなシーンでご活用
いただけます。

展示会・イベント後のフォロー

展示会やイベントなどで獲得した名刺リードに対して
営業担当が個別にフォローするのもいいですが、その場合
量が多いと営業のスキルによって差が出てしまい、放置されている
ケースもあるのではないでしょうか。
それだけならまだしも、名刺が何千枚もあり、誰もフォローしていない
といったことがあれば非常にもったいないですね。

このようなケースではイベント後にドリッププログラムによって
約1ヶ月かけて自社の製品やサービスへの関心を徐々に喚起します。

トップオブマインド

これはどちらかと言うとコールドリードとみなされる見込客に働きかけ、
自分たちの会社のことを覚えてもらい、製品を鮮明に思い浮かべてもらえるように
する必要があります。
このケースでは、時間をかけ、主に価値提案に重きを置いたコンテンツを提供します。

競合攻略

競合攻略のドリッププログラムの目的は、競合他社の既存顧客や見込客に働きかける
ことです。このケースでは、自社の製品・サービスを差別化し、競合サービスよりも
優れている点をアピールすることに重きを置きます。
つまり、このシナリオを走らせる時点で見込客は、その類の製品・サービスを購入することは
決めているが、「どこの製品・サービスにしようか」といったところで
悩んでいるという想定です。

契約更新

契約更新のドリッププログラムは、契約の更新時期を既存顧客にリマインドする際に
使えます。
このドリップは、更新日の1ヶ月前に開始し、メールによるリマインダーを複数回配信します。
更新手続きがとられない場合、担当営業にその旨が通知されるように設定するのが
良いでしょう。

再エンゲージメント(休眠顧客活性)

再エンゲージメントのドリッププログラムでは、休眠状態のリードの
活性化を狙います。
このケースでは、一定期間アクティビティのないリードを対象に、
オファーやプロモーションを限定特典として提示し、それらによって関心を喚起し、
販売活動を行える水準の関係を構築することを目標にしています。
ただし、これでうまくいかない場合は、いきなり製品やサービスの案内を送るのではなく、
まずは関連情報の共有、といったスタンスで入ることも必要かと思います。
そうすることで、再び価値を感じてもらえるように徐々に温めていきます。

これに関しては、営業にヒアリングなどしながら状態を判断してご活用ください。

啓発

啓発型のドリッププログラムでは、特定の業界(見込客に関する業界)
に関わるテーマでコンテンツを作成し、それらを見込客と共有します。
啓発だけでなく、顧客との関係を構築したり、特定分野でオピニオンリーダーとしての
地位を確立したりする上でも効果があります。

アップセル

アップセルのドリッププログラムは、既存の顧客ベースから見込める売上を
最大化する目的で設計します。
自分たちの製品・サービスポートフォリオを、より広範に利用してもらうことで、
どのようなメリットが得られるかを伝え、さらにインセンティブも提示します。
これはあまり労力をかけずに売上拡大を図るための施策と言えます。

新規顧客定着化

新規に獲得した顧客に対しては、手厚い対応が欠かせませんが、ドリップ型の
ナーチャリング(育成)プログラムによって、繰り返し的な作業の相当部分を
自動化できます。これにより、サービス部門の負担が軽減され、より質の高い対応が
可能となります。このシナリオを設計する際に、優秀な担当者の行動、意見を基に
設計することで、フォローもれや対応者による差をなくすことに繋がることでしょう。

以上、今回は8パターン紹介させていただきましたが、もちろん業界によって
役に立つものとまったく関係のないものがあるかと思いますので、
ぜひ自社のビジネスに合わせてこれらをカスタマイズして活用してみましょう。

こちらも、他の記事で書かせていただいた通り、はじめから完璧なシナリオを
設計するのは難しいため、素早くスタートし、状況に合わせてPDCAのサイクルを
早めることで自社にとってのベストドリップを導き出しましょう。

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Yuki Kawabuchi
Marketing DirectorZENoffice株式会社
マーケティング施策を包括的に把握した中で、戦略設計からコミュニケーション企画まで全体設計及び施策運用支援をご提供。 株式会社セールスフォース・ドットコム認定MarketingCloudコンサルタント、認定pardotコンサルタント、認定sales cloudコンサルタント。
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