[コラム]大阪でマーケティング施策が浸透するのが遅い理由
東京に比べて大阪は半年から1年以上遅れている
あくまで個人的な実感値ですが、様々なマーケティングテクノロジーなどの浸透が東京と比べて、大阪においては非常に遅れていると感じています。(もちろんマーケティングテクノロジー以外においても同様の事象はあると思います。)
マーケティング分野においてでも、米国から発祥し日本に入ってきているため東京も米国に対しては遅れているというところはあります。ただ、大阪ではさらにそれより遅れています。
我々が提供しているマーケティングオートメーションの分野においても同様の実感があります。Salesforce社が提供するマーケティングオートメーションシステムであるpardotは創業は2007年です。実際に日本でマーケティングオートメーションが入りだしてきたのは2014年が元年と言われています。
私達がサービスの提供を開始した時も2014年10月からマーケティングオートメーションの導入・定着支援を開始いたしました。その当時においては、ほとんどの人がマーケティングオートメーションって何?といった状況でした。
以下はGoogleトレンドの検索トレンドですが、2015年から急激に伸びていることがわかります。
上記は日本全体ですが、感覚値では昨年度のマーケティングオートメーションの導入社数で言えば、大阪は東京の約20~30分の1程度しか無いと思われます。
マーケティングオートメーションを例として出しましたが、その他の分野においてもほぼ全て同様と思います。
大阪の浸透が遅れる理由
それでは、なぜ大阪では遅れるのでしょうか?いくつか理由があると思いますが、私が感じている点は以下です。
1)プレイヤーが少ない
一つ目は圧倒的にプレイヤーが少ないことです。ほとんどのテクノロジーの会社は東京に集中しています。大阪に本社を置くマーケティングテクノロジーの会社でいうと、シナジーマーケティングさんやロックオンさんなどが有名です。ただ、他にはあまり思い浮かぶことが少なくはありませんでしょうか。
また、東京本社にある企業が関西に支店(もしくは営業所)を置く場合は、ほとんどのケースで1名からスタートされているといった印象を持っています。近年で有名どころのアドテクノロジーの会社さんなど挙げればキリがありませんが、1名体制でスタートし構えているケースが多いように感じます。
2)情報が入ってこない
二つ目は、情報量が圧倒的に少ないことです。インターネットが普及して二次情報に関しては、誰でも得ることができるようになっていると思います。ただ、実際の現場で培った経験値や実例などについては、やはり人と人を介した一次情報からで無いと得られないと思います。そういった一次情報が圧倒的に少ない状況です。
セミナーやカンファレンスに関しても質・数ともにほとんど無いといったことが実態です。東京にいけばほぼ毎日何かのセミナーやカンファレンスなどは実施されていると思いますが、大阪では年に数回程度大きなカンファレンスがあり、セミナーもこじんまりとしたものが大半です。(こういった事情があり、セミナー営業の有効度合いも東京と大阪では違うといった実情もありますが、またこちらは別途)
3)一定の成長を伴うと東京へ一極集中してしまう
三つ目は、ある程度の成長を伴うと東京へ行ってしまうといったことがあります。これは、テクノロジーを提供する会社でも市場規模が大きい東京に向かいます。我々のような導入や定着の支援を実施している会社でもスキルが上がれば、より高いスキルを求められる東京へ向かいます。クライアントサイドのマーケターも転職や異動などスキルが上がれば東京へ行ってしまう風潮があります。
過去の日本の経済政策のように東京一極集中化がマーケティング界隈でも同様に起こっています。(これは、人材流出という意味で全ての分野で同じかもしれませんね。)
こういった状況の中、当社では世界からの情報が入るようなネットワークを構築し、関西エリアで知恵と最先端のテクノロジーを掛け合わせ最大限のパフォーマンスを発揮できるようにソリューションを提供しております。業種問わず関西エリアで今以上に盛り上がりが生まれるような場を作っていければと思いますので、是非色んな企業様とパートナーシップを組めれば幸いです。
大阪本社の企業として、世界に通用するような会社をつくっていきたいと思います。
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