B2Bマーケターが必要なWEB行動履歴と顧客データがつながることでできること
WEB行動履歴と顧客データがつながるインパクト
WEB行動履歴を見るツールといえば、有名なものがgoogle analyticsですが、単体で使用をするとなると見えないものがあります。それは、「誰が?」という視点です。マス的な観点でサイト全体のユーザーの動きやどのページがコンバージョンに貢献しているかなどの定量的なデータは把握できます。ただ、「誰が?」といったところまでは見えません。また、「なぜ?」そのような動きをしているかもわかりません。あくまで数値的なポイントを確認するツールであります。
逆に顧客データから見えることは、誰が受注したか、今までの営業の活動履歴や定性的な情報は把握できます。ただ、WEB上でいつどのようなコンテンツを見たか、は全くわからずにオンライン上での顧客の行動とは分断されてしまっています。
こういった、双方でのメリット・デメリットを顧客のIDを軸につなぎ合わせることで、誰が、いつ、どこで、どのような動きをしたかなどがわかります。小売業でいう、POSデータとID-POSデータのような違いです。
では、WEB行動履歴と顧客データがつながることで何が見えるのでしょうか。
・(誰が)WEB上でどういう行動をしているか
・(誰が)どのキーワードでサイト流入したか
・(誰が)どのSNSを見ているか
・(誰が)メールクリックした後にどういった行動をとったか
・コンバージョンしているユーザーとコンバージョンかつ受注しているユーザーの違いは何かあるか
・受注したユーザーを逆引きで、どのような行動履歴をとっているケースが多かったか
など、単体ではみえなかったことが、見えてくるようになります。もし、受注したユーザーを逆引きで見た場合に「よくある質問」を見ている割合が受注していないユーザーより多かった。といった結果が出たとすれば、サイト上で不明点があり競合に流れていったといった仮説も立ちます。(勿論、よくある質問を見る≒購入意向度が高いといったケースも考えられます。)
こういったように、「見込顧客の行動観察が可能になるということ」でマーケティングの精度を上げていくことが可能となります。
B2Bマーケターとしては、ユーザーがどのような心理で、どのような思考を持っているのかなど、ペルソナ開発やカスタマージャーニー開発では非常に重要な要素となってきます。
定量的なデータ、定性的なアンケート調査など顧客調査にはいくつか手法がありますが、ユーザーテストを代表するように「行動観察」は貴重な顧客調査のファクターとなります。
WEB行動履歴と顧客データがつながることで、新たな気付きをもたらしマーケティング精度の向上につながげていく。また、顧客データを軸にWEB行動履歴以外のデータとつながることで、様々なメリットが享受できるので、以下の記事も併せてご覧ください。
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